5月2021

  • 2021年度とびコース(第8期)

5月31日(月) とびコース初日

本日、八潮教育訓練校の第8期とびコースが開講しました。

本コースは、昨年度は初めての緊急事態宣言が発令され、コロナに対応する時間的余裕もなく中止を余儀なくされましたが、今年はその時憂き目に遭った受講予定者を含め、林友会各社の将来の幹部候補生である若手とび工7名が集まりました。

限られた前段の対面訓練期間(5日間)を有効に実技訓練に充てるため、今回は入校式は行わず初日朝からいきなり訓練に臨みます。

朝礼では、林友会連合会副会長でもある石沢校長から冒頭訓示があり、そして遠路名古屋から今回訓練生を派遣いただいた(株)豊徳の清水社長にもご出席、ご祝辞をいただき、簡素ではありましたが入校式らしい体裁でコースを始めることができました。 (清水社長、ありがとうございました)

『対面実技実習とリモート実習を組み合わせて、受講生本人も送り出し元事業主も、そして講師・・・・全員が安心できる形で、例年より限られた期間で「教育訓練」として成果を上げるには、どういう流れでコースを進めれば良いのか?』

一度は昨年度の鉄筋コースで、先例があるにはありましたが、講師陣で集まって検討した結果、鉄筋コースとは逆のやり方としてまとまりました。

つまり、「前段が実技実習で、後段がリモート教育」という流れです。 

 

とびは現場の花形とも一役とも言われる職業、仮設には2つとして同じ計画はありませんし、工事中だけ存在し最後は跡形もなく消える仕事です。

しかし間接的にその仕事は他のどの職種にとっても、なくてはならないものですから、孤高ではなくいろんな職種との関わり合いも要求されます。

現場組織の中でもまあだいたい職長会の会長に推戴されるのは、とびの職長というのが相場です。

そういう背景があって、とびの職長には特に「イメージ力」と「コミュニケーション能力」が求められると思います。

しかし、このコロナ禍の中、世界中でコミュニケーションそのものが大きく制限を受けている今、果たしてそんな能力を伸ばすことができるのでしょうか?

でも一人一人が自分自身の問題として「どうすればいい?」と思っている今だからこそ、解決の糸口があるとも言えます。

「コロナに打ち勝つ」という言葉をよく耳にしますが、正確には「しのぐ」「かわす」というべきでしょう。

赤ちゃんがお母さんのおなかの中に平気で居る仕組みを、哺乳類に与えてくれたのはウイルスです。 まともに戦って勝ち目はありません。

訓練校もこのコロナウイルス戦禍をうまくかわしながら、可能な限りの訓練の場を提供していきたいと考えています。

むろん不安は少なからずありますが、現場の基本である「リスクを最小化して可能な方法で仕事を進める」ことをここでも踏襲して、無事4週間の訓練期間を安全で実りのあるものにしていきたいと思います。